さすがのわかりやすさでした
かなり中立的な観点なのも好印象
自分のあまりの基礎教養のなさを感じてるんで、集中読書で補い中。
経済について何も知らないので勉強してみようと思って、買ってみましたー
・経済って何か、経済学って何か
・お金の本質、貨幣の誕生
・マルクスの資本論
・公共事業を主とするケインズ経済学
・フリードマンの新自由主義
・比較優位での貿易の話からTPPの話題
こんな感じで、めちゃくちゃわかりやすかったです。
後半の経済学の発展の話がとてもおもしろかったんですね~
各章ごとに確認テストみたいなのがあって、それも知識の再確認にとても役立ちました。
なんか、テストの本来の使い方がわかった気がします。
全体的に中立的な観点で説明してて好印象。
ネットでは池上氏のテレビの解説は誘導してるようなことを言われてましたけど、本では良いところ悪いところを書いた上で「みなさんが判断してくださいね」といってます。
テレビだと、局や時間の都合でああなっちゃうのかもなぁ、と思いました。
一番おもしろかったのは、前にレビューした苫米地英人氏の「君は1万円札を破れるか?」とのアプローチの違いだったり。
お金の本質の部分は内容がかぶってただけに、アプローチの違いが如実に出ていて、そこが興味深かったです。
☆銀行がお金を作り出す制度について
池上氏「なんだか騙されてるかんじがしますね」
苫米地氏「合法的詐欺です、銀行は貸すだけで儲かるので返って来なくてもいいのです」
さすが、こどもニュースにも出てる池上氏はマイルド(笑
陰謀論者の苫米地氏はきっちり突っ込んでくれてます。
説明してることは同じで、たぶん思ってることも大差なさそうなんですけどねー
☆紙幣について
池上氏「お金はみんながお金と思ってるからお金なんです」
苫米地氏「お金に絶対的な価値はありません、支配者にそう思わされてるだけ、お金の洗脳をときましょう」
これは書いてる目的の違いが出てますね…
とりあえず説明だけする池上氏と、お金の支配から抜けようという苫米地氏。
まさか池上氏が「1万円札を破いてお金の洗脳から自由になりましょう」とかいうわけにもいかないですし(笑
そんなかんじで、アプローチの違いが面白くて「君は1万円札を破れるか?」の理解がさらに深まったのもよかったなーと。
さすがに説明そのものは池上氏のほうが上手でわかりやすさ抜群でした。