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罪と罰



読書】│コメント:1


罪と罰〈上〉 (岩波文庫)有名なドストエフスキーの「罪と罰」を読んでみました。
普段、小説なんて全然読まない上に、名作古典を読むなんて初体験だったりします。
なんとなく最近「色んな物を読んでみよう」という気持ちになったので、読んでみましたー

難しそうなイメージがあって、実際、時代背景とか主義的なことでよくわかんなかったことも多かったけど、大筋としてはそれほど難しくなくて読みやすく、ひきこまれましたー。

読んでいて「もし自分が殺人を犯したら」というのを、とてもリアルに感じることが出来ました。
うん、人殺すのは無理だ…
いや、別に殺そうとは思いませんが、それでもなおリアリティを感じられました。
人を殺した後の気持ちを追体験できたというのが、なんともすごいというか、良い体験したなーというか。

以下ネタバレ感想。

まず、最初に酒場で酔っぱらいが延々と話しかけてくるあたりがしんどかったです(;´Д`)
あまりの長さにうんざりして、これ読み続けるの無理かも、と思いました。
この小説、基本的にみんなして話長すぎ(笑

そのあと主人公がその酔っぱらいに心を痛めて、ついていってあげたのにびっくりしましたね。
てっきり、うんざりしてるのかと思ったのに、まさかの展開。
あれ、律儀に全部聞いてたのか…
で、酔っ払いの家に帰った時、酔っぱらいが嫁に髪の毛つかまれてひきまわされて「これが快感なんですよ!!」とか、大丈夫かこの小説、と思いました><

それ以降は面白く読めたかんじですね。

特に前半最大の山場、主人公が金貸しの婆さんを殺しに行くところはドキドキしました。
その後、隠れて何とか逃げるシーンとか。
その辺の心理描写は臨場感溢れてて、まさか殺人犯の気持ちになって読むとは…
斧で人の頭かち割るとか無理、絶対無理。

その後は、しばらく主人公の行動の分裂具合についていけず。
主人公の友人のラズミーヒンも結構分裂してたような。

中盤は「罪を背負ってしまった人間は、もうそれまでの人間とは違う」というのを強く感じて、悲しいなと。
あと、主人公と検査官のやりとりにドキドキ。

終盤、ソーニャのとこに罪を告白しに行くシーンが一番好きです。
「この場面のために、長い長い物語を読んでいたんだ」と感じました。
苦しみを告白する主人公と、一緒に苦しむソーニャに涙。
貧しさ故に娼婦なのに気高くて清い存在っていうのが深くていいですねー


主人公の妹をつけまわしてた男が自殺するあたりのシーンも、ものすごい悲しみにあふれていて、なんともいえない気持ちになりました。
その後は、主人公が自首に動いたわけですけど、ものすごい寂しさというか、なんだかすごく感情移入してしまいました。

最後の最後には、主人公が色んなことを乗り越えて更生への道を歩めてよかったですー!

ただ、主人公は結局「老婆の妹を予定外に殺してしまった」ということに悩み苦しんだわけで。
もし、「生きる価値がない」と判断した老婆だけを殺していたなら主人公はどう感じ、どう行動してたのかなぁと。
その辺がひっかかるけど、作者は敢えてその辺ぼかしたんでしょうね…

好きなのはソーニャとラズミーヒン。
ラズミーヒン良い人すぎですー


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